《人生の転機はいきなり訪れる。陶芸を通じてこれからの生き方を考える》
江戸時代に上杉鷹山が興した「成島焼」の流れをくむとされる深山焼。山形県白鷹町で師匠から受け継いだ登り窯を使い、様々な作品を作り出す陶芸家に弟子入りしていただきます。
一般的な陶芸教室とは異なり、弟子として作品作りの準備から登り窯で使う薪割りなどもお手伝いしていただきます。作業を通じて陶芸家の暮らしや考え方に触れる旅です。
今回の旅は、白鷹町深山(みやま)地区にある窯元を2回に渡り訪れ、焼き物を製作していただきます。
初回:土を練り、電動ろくろで作品作り
2回目:登り窯に薪を焚べ、自分の作品を登り窯で焼きます
山形県西置賜郡白鷹町
山形鉄道フラワー長井線で赤湯から1時間。町を東西に分けるように最上川が流れる自然豊かな地域です。春は樹齢約1200年の薬師桜や釜ノ越桜をはじめとした古典桜、夏は日本一の生産量を誇る紅花、秋は川風と共に最上川を遡上してくる鮎、冬はウィンタースポーツと四季折々の楽しみがあります。
深山焼 深山工房 つち団子へのアクセス
山形県西置賜郡白鷹町深山2530
JR東日本 米沢駅から車で約1時間、赤湯駅から車で約45分。
山形鉄道フラワー長井線 荒砥駅(タクシー会社あり)からタクシーで約10分又は、四季の郷駅からタクシーで約7分
https://flower-liner.jp/timetable/
この企画は、1名様からお申し込みいただけます。ご希望の日付をお選びいただき、現地確認後に受入の可否について、ご連絡をさせていただきます。現地の都合により予約ができない場合もございますので予めご了承ください。
<あうたび人>
深山工房 つち団子 金田利之さん
山形県白鷹町出身、1966年4月生まれ。卒業後、地元の会社へ就職したが自分のやりたい事を探し幾つかの職を経験する。サラリーマン時代、ふらっと立ち寄った東京青山のギャラリーである陶芸作品と出会う。
展示されている色々な作品を見ているとある皿に目が止まる。皿の一部がまるで千切れたような作品で、なんだこれ?斬新で面白い!「これなら、俺にも作れるんじゃないか?」と安易に考え陶芸に興味を持ち始める。
それまで陶芸に興味を持ったこともなかった金田さん。陶芸を体験できるところを探していると、地元の白鷹町に深山焼の工房ある事を知る。さっそく、深山工房の梅村さん(のちの師匠)を訪ね陶芸教室に入門。通ううちに陶芸の奥深さやその魅力に取り憑かれていきました。
ある日、すっかり陶芸の世界に魅了された金田さんは、長女を出産するため入院をしている妻の枕元で打ち明ける。
「俺、会社を辞めて陶芸家になるから。」(あのタイミングで話すことじゃないよね。と今では笑いながら振り返る。)
それから深山工房の梅村さんに正式に弟子入りし、脱サラ陶芸家としての新たな人生がスタート。勉強熱心な金田さんは、他の産地も見てみたいと思い、栃木県の益子焼を学びに行くことにしました。
妻と娘を残し単身益子町での修行を始めて半年が過ぎた頃、家事や育児など忙しく暮らす妻から「あなた、いい加減にしてよね。」と言われてしまう。それからは、家族の住む白鷹町と益子町を行ったり来たりの日々が始まる。
徐々に陶器市などで自分の作品を販売し、陶芸家としての自信を持ち始めた頃、お世話になった深山工房の梅村さんが他界。それから2年後の2003年に「深山焼 深山工房つち団子」として金田さんが引き継ぐことになりました。
2011年3月11日の東日本大震災により師匠の梅村さんが築いた登り窯が崩落。多くの支援者と「登り窯復活プロジェクト」を発足し、深山焼を伝承するため窯を修復しました。
脱サラ陶芸家になり師匠から引き継いで20年。試行錯誤を繰り返しながら多くの作品を世に送り出しています。代表的な焼き物は「干支人形」。毎年、オリジナルデザインで丁寧に手作りされる干支人形は、愛嬌のある表情と独特のフォルムが特徴的で行列ができる人気商品となっています。
年末には干支人形の製作に追われ、お正月休みもありません。それでも昨年最後の干支人形のお渡しは、10月だったとか・・。
深山焼
白鷹町深山には江戸時代後期に操業した深山焼窯跡があります。深山地区で窯跡や茶わんの破片が大量に見つかり、これにより「深山焼」と名付けられました。深山焼は米沢成島焼の流れをくむと考えられており、希少製品を焼いた特殊な窯です。
土練り、電動ろくろ作業
2024年4月1日から8月31日の間でお申込みください。
陶芸のなかで、大切な工程の土練りを行います。粘土を均一な柔らかさにし、気泡を取り除く事が目的の作業です。
菊の花びらが連なったような形にする「菊練り」の作業も行います。
体験ではなく「弟子入り」なので、自分なりにじっくり土と向き合ってください。1時間も触っていれば馴染んでくるよ!と金田さん
最初にやり方を説明しますので、その後は試行錯誤しながらご自身で自由に作品を製作していただきます。指先に集中し、自分の感性を研ぎ澄まし、作業を進めます。失敗しても、それは次の作品の糧になる!と師匠。
集中して物を作ることで、普段の忙しい生活を忘れスッキリした気持ちになると好評です。
登り窯の窯焚きの際に使用する薪の薪割り作業のお手伝い。薪割り機を使って大量の薪を割ります。
割った薪は、乾燥をさせるため登り窯の横に積み上げます。積み方にはコツがありますが師匠からお伝えします。
地元のお店にちょっと立ち寄り!
四季の郷駅から歩いて4分のところに、食パンがおいしいパン屋さんとお米がおいしいおにぎり屋があります。 ランチにちょっと立ち寄ってみてはいかがですか? エリート思酵♡ エリート思米
おにぎり屋さん
工房で食べていただくこともできます。
2024年9月15日(日)開催
窯に薪をくべ、作品を焼く「窯焚き」
深山焼では、今では珍しい薪を燃料にした「登り窯」を所有。登り窯の活用に、新たな可能性を見出すため、日々思案を重ねる。
「素焼き」は大量の薪を燃料とする登り窯で、約24時間かけて約800度まで温度を上げていきます。薪がパチパチはぜる音、煙の匂い、焚き火とは違うダイナミック感を味わってください。
深山焼では、今では珍しい薪を燃料にした「登り窯」を所有。登り窯の活用に、新たな可能性を見出すため、日々思案を重ねる。
炎の様子を確認しつつ、空気を引き込む音を聞きながら薪をくべていただきます。約4時間「窯番」を担当していただきます。集中して火と対峙することで、自分自身と向き合うことが出来る貴重な体験です。
プラン情報
受入期間 | 初回作業は、4月1日から8月31日までの毎日開催 窯焚き作業は、9月15日(日) |
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料金(全2回分) | 1名19,800円/2名以上 16,500円 (お一人様当たり) |
料金に含まれるもの | 体験料、施設使用料、陶芸作品、作務衣レンタル料、旅行傷害保険 ※完成した作品をお送りする送料は別途必要となります。 |
定員 | 6名 |
最少催行人員 | 1名 |
集合場所・時間 | 深山焼 深山工房 つち団子 初回:12:00 |
予約期限 | 参加希望日の7日前 |
旅行行程
土練り、電動ろくろ作業(4月1日から8月31日) | 2024年4月1日から8月31日の間でお申込みください。 |
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時間 | 行程 |
12:00 | 深山焼 深山工房つち団子 集合 <推奨交通機関> 赤湯(10:47発)→山形鉄道フラワー長井線→四季の郷(11:36着)又は荒砥駅(11:40) ※金〜月は、工房近くののどか村(予約制)で昼食を食べることができます。 |
12:10 | 弟子入り前の準備と説明
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12:40 | 土を練る作業 大揉み、小揉み、菊練りと呼びます。焼きもの作りのなかで、土を練るということは大切な工程。土練りを行うことで粘土の堅さを均一にして、粘土の中の気泡を取り除いて粘土の状態を整えます。「土練り三年」と言い陶芸の基本です。 |
13:30 | 電動ろくろにて作品作り 指先に集中し、自分の感性を研ぎ澄まして作品を製作します。 大皿から小皿、茶碗、湯呑みなど自由に作っていただけます。 ※目安として2~3ヶの作品の製作ができると思います。 |
15:00 | 後片付け及び手伝い 片付けの後は、薪割り作業の手伝いなど |
15:30 | 終了解散 <推奨交通機関> 荒砥駅(15:51発)又は四季の郷(15:54発)→山形鉄道フラワー長井線→赤湯(16:46着) |
2024年9月15日(日)開催 窯に薪をくべ、作品を焼く「窯焚き」 | |
09:30 | 深山焼 深山工房つち団子 集合 |
09:45 | 師匠と再会
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10:00 | 窯焚き作業 大量の薪を燃料とする登り窯で、約24時間かけて約800度まで温度を上げていく「素焼き」という作業を行います。その一部を担当していただきます。 ただ薪をくべるだけでは、登り窯内の温度は下がってしまいます。 炎の様子を確認しつつ、空気を引き込む音を聞きながら薪をくべていくことがポイントです。 窯焚き作業スケジュール (1)6:00~10:00(2)10:00~14:00(3)14:00~18:00(4)18:00~22:00 ※基本(2)10:00~14:00の作業担当をお願いしておりますが、他の時間帯をご希望いただくことも可能ですので、お申し込み時にお選びください。 ー 師匠からのひとこと ー 山形名物の芋煮などを食べながら、楽しみましょう! |
14:00 | 終了解散 |
お申込みはこちら
こちらのプランはリクエスト予約となっております。
下記カレンダーより希望の日付を選択しご予約下さい。
今回作れる作品例
パスタ皿など大きなものからお茶碗、湯呑みなど、追加料金なしで2〜3点はお作りいただけます。
「紅花釉」で仕上げます(作品の出来上がりは、11月ごろとなります。)
紅花釉
紅花の生産量日本一の白鷹町ならではの「紅花釉」で仕上げます。
※花摘みシーズンが終わった畑から紅花を茎ごと集め乾燥させてから、登り窯の焚口で、ゆっくりと時間をかけて燃やし紅花の灰を作ります。大量の紅花でも、ほんの少しの量にしかならない貴重な灰を釉薬にしたのが「紅花釉」です。
おすすめ宿泊プラン・ゲストハウス兼カフェ353 KUROGAMO
せっかく山形県置賜地域まで来たのなら1泊されてはいかがでしょうか。ゲストハウス兼カフェ「353 KUROGAMO」は、築130年ほどの古民家のよさを残しつつ、快適に泊まれるようリノベーションされています。
白鷹町の中心地から車で15分程の山あいにある353 KUROGAMO。古き良き日本の原風景が残る、どこか懐かしさを覚えるような集落にあります。親戚の家のようにくつろげる空間で、時間を忘れてゆっくりお過ごしください。
近くには、まるで化粧水に浸かっているようなヌルヌルのお湯が楽しめる「黒鴨温泉」や光明海上人即身仏が安置されている「蔵高院」があります。
東京出身で、都会でのキャリアを重ねてきたオーナーの田勢さん。何度か訪れていた母親の出身地に2019年に353KUROGAMOをオープンしました。
田勢さんがサイフォンで丁寧に淹れたコーヒーは格別です。
ゲストハウス兼カフェ353KUROGAMO
住所:山形県西置賜郡白鷹町黒鴨353
宿泊代金:11,000円(1泊・夕朝付き)
定休日:火曜日、不定期
送迎:最寄駅・深山工房など可
宿泊をご希望の場合は、お申し込みフォームの備考に御記載ください。
ライター西村愛さんの体験ブログはこちら!
<西村愛さん>
フード&トラベルライター。
「島根 地理・地名・地図の謎 (実業之日本社)」「わたしのまちが日本一事典(PHP出版)」「ねこねこ日本史でわかる都道府県」共著。
「山形・白鷹町 深山焼で陶芸修行」
https://love.exblog.jp/242082060/
ご注意事項
- 動きやすい服装でお越し下さい。
- 指輪や時計等の手元のアクセサリーの着用はお控えください。
- 爪は短めに切っていただくことをお勧めします。
(爪に粘土が食い込んだり、作品を引っ掻いて傷つけてしまうことがあるため) - 作品のお届けは、11月ごろとなります。出来上がり次第、着払いにてお送りします。
共同実施
- あうたび合同会社
旅行企画・実施・問い合わせ先
一般社団法人やまがたアルカディア観光局TEL:0238-88-1831 FAX:0238-88-1812
https://tour.arcadia-kanko.jp/
〒993-0003 山形県長井市東町2番50号
山形県知事登録旅行業 第2-292号
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